CRAZY DAYS CRAZY FEELING

何気ない日常。頭の中はフラッシュバック現象。

忠告

唇を真っ赤に染めた女が色欲燃やしている
マグカップの中で白と黒が渦を巻いている
部屋の中で世界から隔絶された青年少女よ
僕には真実なんて何一つ聞こえない
地下鉄を降りると商店街は夢と理想が埃かぶってる
絶望なんて計り知れないほどそこらへんに立ち並んでいる
予想できない未来の行方はタイムライン上で確認しておいた
ゴールデン街でハシゴしたけど何にも見つからなかった
人混みに紛れてエキストラのふりしてたけどギャラはもらえなかった
孤独から逃れようとするほど恥をさらすことになるよ
失敗から逃れようとするほど夜は虚しくなるよ
恥をかけばかくほど君の願いは流れ星に消えていく
君を好きになればなるほど何食べても美味しくなる
騒がしい街並みがギラギラ波立っている
心臓がバクバク鳴り響くホームで
血のつながりもない他人の視線が突き刺さる
泣きわめく君を抱きかかえたまま
人権が保障されているうちは
どこにいても殺されはしない
駅のホームで一線を越えようとする
誰もぼくにかまってくれない
お前の苦悩が俺の価値を下げる
自分のことをベラベラ喋る奴は嫌い
衝動を抑えきれないやつはいない
ワイングラス床に叩き割った
小銭お賽銭箱にぶちまけた
富と名声とひきかえに
大事なものを失った
さあ目指すは全能感
永遠に終わらない物語
死に向かって生き急ぐ若者よ
死の冷たさを体温でかき消そうとしても
その呆気なさに感情が追いつかないだろう
その虚しさに言葉を失うだろう
死が凍りつく瞬間を待ち構えてる
君の前で「死にたい」って気取ってみせる
すると君は「私も」って頷いてくれる
一緒に死んで天国で会おうって
夢から覚めた朝は開放感に満ち溢れる
目の前に溢れている日常を当たり前に受け入れて幸せも感じなくなった
最低の10代ももう二度とやってこない
そして今見てる風景を
十年後二十年後三十年後に思い出した時ぼくはどこで何してるんだろう?
ありふれた日常に感極まって涙も枯れ果てた時きみの愛はぼくの孤独の埋め合わせでしかないのかな?
そんなぼくを置き去りにして旅にでた君は二度と帰ってくることはない
走馬灯よりも短い人生で
永遠のような一瞬を分かち合ったきみともう二度と同じ時を生きることはない
そんな人生に意味なんかない
風景が霞んで見える湖のほとりで
延々と終わらない問いかけに終止符を打ったぼくはボートに乗って君の幻影を永遠に追いかける
永遠に

白昼夢

アーティストが夢を見る時代が次はいつ来るのかな。
世界が終わる前に最後の救世主が現れてもおかしくはない。
みんなが待ち望んでる主人公は誰?
コーヒーの濃度を何千倍に濃くしても全く再現できない漆黒の闇。キャパシティすら飛び越えて宇宙が宇宙であることの自己存在を抱え込み無限に膨張し続ける銀河。すでに思考に終止符を打った店主は黙ってコーヒー豆を粉砕している。ガムシロップを何杯注いでも苦みが消えなかったコーヒーを飲んで脳に行き渡るカフェインで頭を痛める僕を見て君はなにか言いたそうな表情をしている。そもそも何も告げずにお金だけ置いて店を出ていったあの子を追いかけるほどの気力はどこへ?欲望が湧き起こらない時代は街が灰色に見えて行くあてもない。ポテトチップスの残骸を手で搔き集めて口に放り込む。ロバートジョンソンのブルースは誰も超えられない境地を彷徨っている。未だに。俺の人生をめちゃくちゃにしたやつはいまどこでなにしてるんだか。
誰にも言わないでね。私の素顔が変態と正常の間をうろついてるから引くな。一般人は苦労してるそぶりなんか見せたことないでしょ。血のつながりもないしひとを思いやる余裕もない、人間以外の何者でもない世捨て人を世界中の田舎からかき集めて創り上げた都市で寄り道ばっかしてる君は取り返しのつかない経験ばっかりしてるから昔のおもかげは全く見えない。おばさんはメイクしか興味ないし着飾ることをやめない。誰よりも早く出征すべきなのは自分のことばっか考えてる人間だろう。誰かに利用される人間しか称賛されない時代なんかもう先が見えてる。テレビの前でヒルナンデス見て手のひら返したように爆笑する、いつしか子供のころに戻っちゃうのかな。「人を傷つけるようなことはあまりしたくない」って言うけど君は昨日僕の目の前で干からびたネズミを振りかざしながら安い笑み浮かべてたよね。
夜が終わらない。

幸福のなかで

人生が尊さで縁取られたらいいのに。
自分の欲望なんてどこかに追いやって、誰かの期待に応えたい。誰かのことを思いやりたい。
そんな気持ちをもっと大切にできたら幸せに近づけるのだろうか。



幸せの尺度は自分で推し量るしかない。
他人に決めてもらうことなんてできない。
ましてや他人に自分の人生を歩んでもらおうなんておこがましい。


無気力な人間は今なにが食べたいのか分からない。
それはただひたすら人の指示に従って生きてきたがために、後遺症に苛まれているのか。


昔はもっと無邪気に生きていた。
僕はどんな人間で、これからどう生きていきたいかなんて考えたこともなかった。
君の前ではどんな言論も、思想も、なんの威力も持たない。
ぼくはすっかり忘れていた。